この映画、見る前はきっと最初から最後までうるさくて忙しくてずーっと血しぶきが飛んでるような映画だと思ってました。すみません。
中村達也、俳優らしくなってきたなー。「龍馬伝」で暗殺者の役をやったときは立ち居振る舞いが現代っぽかった(それでも相当しびれたけど)のが、まるでもう違和感ないもんね。
この映画を作った人たちや好きな人たちは、きっと子連れ狼とか、「週刊劇画(そんなのあったっけ)」とかに連載してた時代劇マンガとか好きなんだろうな。人を斬るのに理由とか背景とか事情とかコンテクストとかは要らない。鋭い日本刀で生きた人に斬りつけて血を流させる、っていうのを一度美しいと思ってしまったら、この殺傷道みたいなものにはまってしまうのかもな。ある意味軍隊の美とかにも通じる世界。
すごいなぁ。ここまで無意味な刀の暴力に没頭して迫力をかもしだせるのって。
没頭しすぎて、このあと塚本監督が三島由紀夫みたいに自決とか企てないことを祈ります!