映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

2011-07-10から1日間の記事一覧

市川昆監督「ぼんち」8

市川雷蔵主演の1960年作品。 幻のスター!というイメージが強い人ですが、この映画では育ちのいい、派手さをあまり感じさせない足袋屋のボンボンを演じています。たった100分チョイに一生を詰め込んであって、これだけ駆け足で語るとどうしても寓話っぽくな…

今村昌平監督「復讐するは我にあり」7

1963年に実際に起こった連続殺人事件を元にして書かれた佐木隆三の小説を、1979年に今村昌平が映画化したもの。主人公の榎津は長崎の五島で敬虔なクリスチャンの家に生まれてやがて別府に家族で移転しますが、キリシタン差別を黙って受け入れる父に反発した…