映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ジョン・ランディス監督「アニマル・ハウス」1933本目

ブルース・ブラザーズとサボテン・ブラザーズのジョン・ランディス監督だし、あまり多く映画に出ないまま早逝したジョン・べルーシの若いころの作品ということで、ずっと見たかったんだけど、まぁドタバタなおバカ映画さんでした。 ひとつひとつのエピソード…

アーウィン・アレン監督「地球の危機」1932本目

1961年作品だけど、なかなか鮮やかなカラー作品。原題は「Voyage to the bottom of the sea」海底への旅、と邦題とは全然違います。 タイトルのフォントがおどろおどろしいのと対照的に、冒頭に流れるテーマはフランク・シナトラかよってくらいメロウでロマ…

ジョン・デ・ベロ 監督「アタック・オブ・キラートマト」1931本目

想像してたより、はるかに、低予算というか低技術というか、すごいです!「カメラを止めるな!」の方がハイテク。だってキラートマトの映画なのに、トマトが人を殺す場面が一度もちゃんと描かれないんだもん。映画同好会の学生でも、例えばトマトの着ぐるみ…

富永まい監督「ウール100%」1930本目

ラブリーに始まり、夢みたいな美しい風景が続きます。 なにこのおもちゃの家。美術が素晴らしいですね。さすが美大出身の監督。 日本とフランスでしか作られないタイプの作品。、つまり美観至上でストーリーは夢というファンタジー。 割と好きだけど、他の映…

市川準監督「東京兄妹」1929本目

1995年といえば今から23年も前だから、古くさい感じの街角にクラシックな兄妹が歩いてきてもいいのかと思ったけど、違和感を感じた人も多かったらしい。確かに、その時代はむしろバブルで、こんな枯れすすきな昭和ではなかったはずでした。 兄、妹、小さい写…

ショーン・ベイカー 監督「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」1928本目

ああっ、可愛い。しょっぱなからピンクの壁の前に可愛い少年と少女、名前がムーニーとスクーティですよ。なんというチャーミングな世界。駆けていくこの子たちのバックに「Celebration」。スマホだけで撮ったという前作「タンジェリン」より洗練された映像。…

チャールズ・チャップリン「サーカス」1927本目

1928年の作品。ということは昭和3年か。サーカスの曲芸やコスチュームって意外と変わってなくて(シルク・ド・ソレイユとかは別だけど)、あんまり古い感じがしません。 冒頭の曲はとても優しいし、セリフが聞こえてこないことで物足りなさはあまり感じませ…

フランクリン・J・シャフナー 監督「パットン大戦車軍団」1926本目

この監督の映画を2本見たので、想像がつくぞ。これもきっと、割とイヤな映画に違いない。ポランスキーほどではないけど、最後に救いとかないに違いない。 冒頭で、冗談みたいに大きな星条旗の前で演説をぶつのが、この映画の主役のパットン少将です。軍人!…

シルヴァン・ショメ 監督「ぼくを探しに」1925本目

2013年のフランス映画。 口をき毛ない坊ちゃんのポールと、めちゃくちゃフリーダムなアコーディオン弾きであったその父アッティラを違和感なく演じ分けているギョーム・グイの演技力、すごいなぁ。まるでシド・ヴィシャスとウィンストン・チャーチルを演じた…

ウディ・アレン監督「ギター弾きの恋」1924本目

またウディ・アレン借りてしまった。ヘンタイだし、ファンだなんて絶対思わないけど、彼の映画は実に面白い。(園子温に対するのと同じような愛憎の複雑な感情) 毎回、今度は誰がアレン風の饒舌さを演じるのかと思いながら見ると、ショーン・ペンが演じるギ…