映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

2022-06-21から1日間の記事一覧

石井輝男 監督「ゲンセンカン主人」3424本目

つげ義春の妻、藤原マキが書いた絵日記みたいなエッセイ本を読んだとき、見たいなと思った映画。1993年。30年近く前の作品です。バブルな時代だから、この映画の”何もない感じ”が嘘くさく感じられたかもしれないけど、今見ると”昭和の頃に作られた映画”のよ…

スパイシー・マック監督「史上最高のパンツ一丁男」3423本目

ジャック・ドゥミ&アニエス・ヴァルダ夫妻の美しい映画にひとしきり感動した後に、このタイトル。日本では公開されてないけどDVDは出てるし、YouTubeで全編オフィシャル映像が見られるそうです。 おバカコメディなんだけど、フィーチャーフィルムというより…

アニエス・ヴァルダ監督「アニエスの浜辺」3422本目

監督がやっと自分のことを語り始めた。完結編「アニエスによるヴァルダ」に至る前の、自分の生い立ちを振り返る作品だ。これもまた彼女の愛するものたちを散りばめた、宝物のアルバムみたいな、優しくてかわいくて美しい作品。 いつものように、映画のあちこ…