映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

斎藤光正監督「戦国自衛隊」29

なんでこれ借りちゃったんだろう?思い出せません。何か別の映画と間違えたのかしら。

なんか…仮面ライダー見てた子どもが大人になったような映画でした。(おっと、私も見てたけど)
とにかくバイオレントでエロでメカニカルで、男の人のそういった欲望をもっとも純粋な形でそのまま形にしてしまった映画のひとつ。自衛隊が怒っても無理はないし、原作の半村良も驚いたんじゃないかと思います(いや、半村良ってち密だけど荒唐無稽が嫌いじゃなさそうなので、意外とうけたかも?)。

むちゃくちゃな映画の良さとか楽しみってのもありますが。この映画はそういう、個別の戦闘とか欲望のぶつかり合いとかのシーンを楽しむ分にはいいのかもしれませんが。

自衛隊側の千葉真一と戦国武将の夏八木勲には、人を殺すたびに迫力を増していく肉食獣的なギラギラした魅力がたしかに感じられます。

しかし戦国時代ってのは確かにこの国に過去にあったことで、この人たちの子孫の多くが今「草食系」とか言われているのが嘘のような気がしてきます。大多数は農民で、サムライの子孫は少ないのでしょうか。どの時代にも、できるだけ大物になりたいと思う若者はいるわけで、今の時代はそのような人たちはITとかバイオとかで一攫千金とか言ってるのでしょうか。

音楽の当て方がなんかすごく変。昔のテレビドラマみたいです。
さっきまでバタバタ音を立てて戦っていたのに、戦闘シーンの途中で急に静かな音楽が流れ出したりします。歌のある曲もあるし、ない曲もある。曲調に一貫性は感じられません。
うう〜、あまり感動しなかった映画の感想を書くのってむずかしい、というかつらいですね。
今日はそういうわけで、このへんで。