映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

私立探偵 濱マイク 6 青山真治監督「名前のない森」53

これも2002年作品。

濱マイクらしくない、サナトリウムのようなところが舞台。閑話休題というか、外伝というか。
施設長が鈴木京香で入居人に大塚寧々など。おっとまだ初々しい菊池凛子が出てる。(余談:彼女のプロフィールを見てたら、新藤兼人「生きたい」でデビューしたとあります。ちょっと見てみたくなりました)

そして、「マイクに似た木」が近くの森の中にあります。森は本人の心。森の奥に何を見つけるかは、人によって違うのでしょう。鈴木京香が、入居人それぞれに、ヒントのような答えのようなことをささやき、彼らは「本当に欲しいものを見つけるとそこを出ていく」。

おもしろ・・・くもあるけど、深いというより、若いときの感受性のままの世界という感じです。これを濱マイクシリーズであえて作る必要はべつにないと思うけど、作ってみたかったのかな・・・。