映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ケン・ラッセル監督「TOMMY」68

1975年作品。

こ…これは映画か?
大好きなThe Whoのロック・オペラだし、映画「さらば青春の光」は昔見て感動した覚えがあるし、第一TOMMYは10年前にロンドンで舞台を見たときにとても良かったので、若干期待してたのは事実です。

予想とかなり違う、…うーんと、蜷川美花の写真をいっぱい並べたみたいな映画でした。
もしかしたらひどい作品なのかもしれないけど、いいかげんな感じや手抜きはない。誰かおかしな人が一生懸命作っちゃった映画。

この奇妙キテレツさはケン・ラッセルの仕業?
ロジャー・ダルトリーはどうやってもナイーブな青年キャラでキース・ムーンはもともと変なおじさんキャラで、おおもとを作ったピート・タウンゼントは大層な変わり者だけど・・・それだけでは、この映画にはならないと思います。

ギリギリ、悪趣味の域には入っていないと思います。
でも1回見ればいいかな・・・。
惜しまれる点は、ストレート金髪のトミー少年が急に大人になるとクリクリの長髪になるのが、ちょっとあんまりだと感じました。…い、以上。