映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

山本政志監督「ロビンソンの庭」213本目

1987年作品。

私には1988年〜89年に少なくとも100本のVHSビデオを借りて見た、という記憶があるのですが、いくら考えても、何をそんなに見てたのかが思い出せません。オリジナルアニメとかVシネマのようなものも見てたけど、それにしても100本に満たない。。

思い出せない理由のひとつが、当時若者の間でまあまあ評判になってた映画が今あまり語られなくなっているからではないか。下記「19」のときにも書いたけど、DVDで出なおさなかったものが多いのです。DVD、イコール、採算。Blu-ray、イコール、採算。評価は知りませんが需要が減ったのは確かです。

この作品も、見てみたら、見たことがあるのを思い出しました。
太田久美子という、数本の映画に出て姿を消した女性が主役。麻薬の売人をやってみたり、廃校に住みついてみたり、自転車の鍵を石で壊して乗って行ったり、やりたい放題とはこういうのを言うんでしょう。

サントラを作ったじゃがたらというバンドというかグループは、当時すでに一部の好きものたちの間で神格化されていて、その流れでこのビデオも見たはず。
今見ると、とても断片的なこの感じが懐かしい。当時、映画ってのはこういうもんだと思ってました、多分。四分の四拍子、表でとん、とん、と拍をとるリズムで進んでいくので、楽に見られます。・・・あの頃、音楽がけっこう進んでいて、その周辺の人たちが映画を作ってました。

映画は時代を映すものなので、その時代の人だけが好んだものがあってもいいと思う。
以上。