映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

荻上直子監督「トイレット」222本目

2010年の日本?映画。

もたいまさこ演じる、日本人のばーちゃんが、英語しかしゃべれないクオーターの男二人、女一人の兄弟で暮らすことになります。ふつーのアメリカ人家庭に(本当はカナダらしい)、地蔵かなにかのように違和感たっぷりにいる、もたいまさこが最強。ばーちゃんと言えずにバチュン、というように英語っぽい呼び方をすると、まるで異生物のよう。

日本語のしゃべれない残留孤児とかを家族として突然家に迎えると、こういうことになるのかな。という、現実に自分では体験できない違和感を追体験できる貴重な映画です。

どうってことないような毎日の暮らしを、なんとなく「?」と思わせる手腕がある監督さんですね。うん。なんか面白かった。意外によくこなれた映画でした。

家族ってのは血のつながりだけじゃなくて、大事にしあっていくことでだんだん家族になるんだよね〜。 以上。