1991年作品。
かなり昔に大阪のUSJに行ったときに、バックドラフトのアトラクションに入った記憶があるので、なんとなく古い映画だと思ってました。22年も前だから十分古いか。
この映画は“すぐれてアメリカ的”だなぁ、と感じます。好きな人は好きなアメリカ、嫌いな人は嫌いなアメリカ。ちょっとデレンとしたアメリカのアクセント、「ヘイ、メ〜ン!」みたいな、仲間うちの馴れ馴れしさ。騒ぐときは思いきりバカ騒ぎ、仕事には集中して勇敢に立ち向かう。日本の会社にずーっといると、バカ騒ぎのところを見て本当にバカなのかと思ってしまいそうだけど、分析はむしろ感情を差し挟まず冷徹で、オンとオフを切り替える分パワーが集中できてるとも感じます。
消防士を兵士のようにヒーロー化し、公平なリーダーシップを高く評価する。仕事ではこういうやり方は必須ですね。・・・不変なのは、危険な任務につく男を好きになってしまった女性の感情。自分の親や夫が消防士だったら、正直なところ、辞めてくれることを祈ると思う。危険のない職場への転職を促すと思う。
主人公は、優しいけどちょっと臆病な若者。父は勇敢に戦って死んだヒーロー消防士だった。その兄は熱血的な正義感。幼馴染の美少女が国会議員秘書になっていて、再会が嬉しいけどちょっとビビってる。新しい上司(ロバート・デニーロ)は食えない男だけど切れ者。そういう人間ドラマと、「バックドラフト」という、当時多分それほど知られていなかった劇的で大きな危険のある火災と、犯罪とサスペンスを絡み合わせた、娯楽大作です。
この映画は、アメリカの普通の人たちに、共感、達成感、といったいろんな感覚を起こさせる映画なんだろうなぁと思います。
2回見ると、たくさん張ってあった伏線が浮かび上がってきます。なかなか面白かったです。