1953年作品。
ビリー・ワイルダー監督は名作を多数生み出した人らしいけど、作品を見るの初めてです。とても面白かった。
私は外国の映画を見るとき、登場人物の区別がわかるようになって、性格や役割がつかめるようになるのに時間がかかってしまう方です。だけどこの映画は、何の説明も要りませんでした。大げさに作ってあるのではなくて、それぞれの人物造形がしっかりしているのだと思います。
第二次大戦が終わってまだ10年もたってないのに、このテーマの映画をコミカルに作れるとは。アメリカのポジティブパワーはすごいです。葬式の準備をしながら笑いあう女たちのように現実的にたくましい。・・・今だったら「脱出ゲーム」化されてたんだろうな。
こういう、無駄のないcrispな作りの映画って好きです。面白さを演出する時間は取るけど、冗長さがまったくない。テンポよく、いい音楽のリズムのように、見ていて気持ちのいい展開。どんでん返し。そして、ドイツ人将校も人がいい面があったりして、大きな人間愛とか友情のようなものも感じられます。
人に勧めたくなる名作ドラマでした。以上。