映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

サム・ウッド監督「マルクス一番乗り」259本目

1937年作品。

大好きなんですよ、マルクス・ブラザース。20数年前にVHSで映画を借りまくってた頃、店にあるマルクスものは全部見ました。そして今・・・コスミック出版の「DVD10枚で1980円」シリーズを我慢できずに購入。「爆笑コメディ劇場2」には、これと「マルクス兄弟珍サーカス」が入っています。

全盛期ってかんじですね。グルーチョのおひげもツヤツヤ、ハ―ポの動きのキレもよくチコのしゃべりも絶好調。チコのピアノの曲芸的演奏もすごい(このDVD、微妙に絵と音がずれててインチキに見えるけど)・・・ほんとに芸達者な兄弟です。

彼らの特徴は、楽器がうまくて音楽のカンがあるところ、動きが大変シャープで体を使ったコメディが達者なところ。子どものように無邪気で毒のない、翻訳の要らない笑い。

好きなシーン:
検査室で3人が延延とぐるぐる回りながら手を洗い続けるところ。
ハ―ポがピアノを弾いてるとどんどん崩れてきてピアノが完全に分解してしまうところ。
(ハ―ポっていうだけあって、ハープを弾いてるところだけは真顔)
医師グルーチョがハ―ポを診察してるときミラーが自分のほうを向いてるのに気づいて、「わざとだぴょ〜ん」って踊り出すところ。
ハ―ポが笛を吹くと町の人たちが踊りながらついてくるところ。

ストーリーとか場面とか、断片的に覚えてるだけだったけど、愉快なストーリー、痛快なギャグ、華やかな演奏や踊り、歌。映画館は、楽しい夢の世界だったんでしょうね、きっと。

ずっと見ていたい、終わってほしくない〜と思える幸せなひとときでした。ありがとうマルクス兄弟