映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジョン・ミリアス監督「風とライオン」299本目

1975年作品。

アラブ世界とアメリカの関係を、対等に近いものとして描こうとした映画なのかな、と思います。
映画を見ているうちに立派な首長ライズリに誰もが共感し、彼の無事を祈るようになるのではないでしょうか。
とはいっても、そのアラブの首長を演じているのは、ハリウッドの典型的な大作007のショーン・コネリー。子供二人と一緒に誘拐される気の強いアメリカ人女性にキャンディス・バーゲン。「王様と私」とか、欧米世界が第三世界の偉大さに気づき、自分たちのやってきたことを振り返ったときにこういう映画が作られたんでしょうか。

この時代の大作映画、って感じでした。よくできているけど、なんとなく今とちょっと違うなーという感じもしました。