映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

藤原智子監督「ベアテの贈り物」307本目

「1945年のクリスマス」っていう、ベアテさんの自伝的な本を読んだばかりだったので、そういう映画かと思っていたら、むしろ日本の男女平等の歴史に関するドキュメンタリーでした。

ベアテさんなき今、彼女自身が動いてしゃべっている姿を見られたのが嬉しかったけど、いつの間にか憲法の第9条の話も出てきたりして、あれ?という感じもありました。

ベアテさんの生涯を描くのでなければ、むしろ、彼女の書いた人権の条項だけを膨らませて、調べ抜いて描いてくれたらよかったような気がします。