映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ソウル・ディブ監督「ある公爵夫人の生涯」345本目

格式だかなんだか知らないけど、大変だなぁ、公爵とか公爵夫人ってのは。
男も女もカツラ被って盛りまくって…、全部脱ぎ捨てたときの姿が現代映画と同じなのが不思議に思えたくらいです。
それにしても衣装やインテリアの美しいことったら。
キーラ・ナイトレーの知的で強い美しさも印象的です。悲しんでいるときも暗くならない、強い目。

不倫ってのは、現実から逃れるためにはしってしまう人も多いんじゃないかな。そっちが真実の愛に見えても、本当に何よりも大切で、自分を必要としているのは、男じゃなくて子どもなのかもしれない。夫婦を続けるために必要なのは、お互いへの強い気持ちより家庭を守ろうという気持ちなのかもしれない。

しかしこれが日本だったら、お家のなんたら、とか言って公爵夫人は離縁されるかお手打ちにあっていたのではないかな…?どんなに嫌だと思う相手にも、情けは必要だよ。うん。