映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジョン・フォード監督「馬上の二人」346本目

1961年作品。

オープニングが好きだな。
西部劇らしい明るくて壮麗な音楽がスローダウンすると同時に、おおらかな町の風景が現れる。
わくわくする劇が始まりますよ、という感じ。「大草原の小さな家」みたい。
そして、ジェームズ・スチュワートが悪徳保安官の役で登場。この(私にとっての)意外性が、「よしもと新喜劇」みたいな楽しさです。

楽観的で図太い男たちが、荒れた土地でたくましく生きている。という姿の魅力は、日本の戦後の姿みたい(サムライと似てるとは、なぜか思えない)。しかしそういう憎めない乱暴者たちが、戦争になると愛国心を発揮して日本を襲うんだよな…と、彼の映画のタイトルの羅列を見て思う。(「真珠湾攻撃」だの「ミッドウェイ海戦」だの)

そしてストーリーは、いやな予感のとおりに、”野蛮な”原住民からイノセントな白人を守るとか戦うとか、そういう方向へ進んでいきます。共和党的世界観。
ていうか日本にも、パンダのような名前をつけられて「恋のインディアン人形」っていう歌を歌わされた女の子たちがいたっけ。。。。

そして、なんとなくハッピーエンドのような感じでめでたく映画は終わります。
シャーリー・ジョーンズお嬢さん超可愛いかった。