映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

トッド・フィリップス監督「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」349本目

これも機内で見ました。12時間も閉じ込められてるような場合に、こういうおバカ映画はいいですね。
ハングオーバー2」のほうを前に見て面白かった記憶があったので、これも迷わず見ました。

なにがこんなにスリリングで面白いかというと、教師とか歯科医とか、普通にマジメに暮らしてる人たちが「バチェラー・パーティ」という大義名分のおかげで、ありえないトラブルにざっぶーんと飛び込んでいくからですね。インディジョーンズと違って、自分だと思って見てしまう。

このシリーズですっごく印象に残るのが、友達じゃないのに婚約者の弟だから一緒にいる「アラン」のキャラ。これは新しい。悪いやつじゃないけどズレてるし極端だし空気読めないし、基本、トラブルはこいつのせいで起こるんだけど、なにか特別な才能があって、こいつがカジノで」さらっと8万ドル稼いでしまったりする。・・・コンピュータの開発チームで働いてたことのある私が断言します:「こういう奴、いるいる」。いるんだけど、触れてはいけないような感じがして、ハリウッド映画の世界ではいないものとして今まで扱ってきたはず。それをどかーんと使ってみた新しさが、身近な大笑いにつながりました。けっこうたくさん、助演男優賞にノミネートされたんですね、これを演じた人。みんな目のつけどころがいいなぁ。

2を見たときはどういう映画か知らなかったので、「最悪の結果」も予想しながら、けっこうひやひやして見た分面白さもちょっと大きかったかな?と思います。