映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

レオス・カラックス監督「汚れた血」363本目

1986年作品。私の分類で「古い方の映画】に入ります。
ここまで遡ると、ドニ・ラヴァンもさすがに若い。まだ少年です。25歳です。まだ怪物っぽくなってません。

そしてミシェル・ピコリという名前を聞いたことがあるなーと思ってたら、昔見た「五月のミル」の主役じゃないですか。この人「ホーリーモーターズ」にも出てたようだけど、どこにいたんだろう?

ジュリエット・ビノシュが可憐で、まつげの形が非常に可愛らしいのですが、「不思議ちゃん」の空気がありますね。

ちゃんと起承転結のストーリーがあります。HIVのような、「愛のないセックスをすると感染するウィルス」が流行していて、その特効薬を盗み出して借金を返そうとする、その一味がミシェルピコリやドニなのですが、そのウィルスに彼らの誰かが感染したりするわけではなく、ストーリーの中心は孤児になったドニが父親の代わりに盗人一味に加わって危ない橋を渡り、ジュリエットに恋をして、というもの。

なんかまともだなぁ。遡って見るとだんだん物足りなくなってしまうのかもしれません。
以上。。