映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

スティーヴン・リズバーガー監督「トロン」421本目

クラフトワーク的、原始コンピュータグラフィックスの世界。
シンプルなだけに、こんな世界に送り込まれて“ユーザー”に操られたりしたらイヤだな、という違和感が強いです。「アバター」みたいでもある。自分がコンピュータウィルスだったらこんな気持ち?という感じでもある。という感じがおもしろい。
将来のゲームは、「結局リアルな背景より描画スピードのほうが大切」というポリシーで、こんな感じの画面になってるかもしれない、とか考えたりして。

見てる間ずっと、(それはいいけど、どうやってオチをつける??)と気になってしまいました。
最後のほうの対戦は、それまでの広い空間から打って変わって狭いところで肉体どうしのぶつかり合いになった印象で、そうなるとどっちかが(ディズニー映画なので主人公側)力で勝ってハッピーエンドになるわけですね…。もうひとひねり欲しかったような。なんとなくサイバーな感じで決着を付けてほしかったような気もしました。