映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

アンソニー・マン監督「エル・シド」422本目

歴史ものなのですね。
私は日本史にうといけど世界史はほとんど何も知らないので、旅行していろんな古い建物を訪ねても、それが歴史とつながってきません。そんな私は、ヨーロッパに旅行する前にこういう映画を見ると少しはいいのかな…

処刑すべき敵を救ったことで味方から憎まれるが、その後戦場で大活躍し(つまりたくさん敵を殺し)、英雄と讃えられるに至った人物の物語。…これが日本だったらと考えると、無用の死を避けることはたいがい尊敬に値するもので、かつそれは戦場における武勇と相容れるものなので、強くて優しい英雄の物語と理解すればいいのかな。

チャールトン・ヘストンの風貌は、どうも印象が薄いのです。猿の惑星、というイメージばかりが強いです。
一方ソフィア・ローレンの強い美貌!目も口も鼻も大きくて野性的。この映画では露出がまったくないのに、恋人に抱きつく表情とかが、やけに肉惑的。すごく魅力的です。