映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジャック・タチ監督「ぼくの伯父さん」471本目

やっとわかった…
私は作品を見る順番を完全に間違えてたようです。むずかしい順に見てしまった。ような気がする。
「ぼくの伯父さんの休暇」1952年の白黒映画、ほとんどサイレント映画のよう。
トラフィック」1971年、最後から2番目の作品。巨大なモーターショーが目につくけど「ユロ氏」は「ユロ氏をさがせ!」ではないかと思うくらい目立たない。
「プレイタイム」1967年、ものすごく手をかけすぎて大赤字だったと言われる作品。やはりユロ氏は目立たず、ストーリーもよくわからない。
そして
「ぼくの伯父さん」1958年。パッケージ、オープニングからして、日本の女子(私も含めて)がうっとりするような、“普段着のフランス☆”がいっぱいの、コミカルだけどとってもオシャレな作品。人物の写し方が今までに見たものと比べて一番大きいのでは。個人個人の性格もわかりやすいし、素敵なシステムキッチンやファッションも美しい。

普通は、アカデミー賞外国語映画賞を受賞したこのオシャレな映画を最初に見るんじゃないかと思う。そうするべきでした。キレイで楽しくて美しい映画です。これは、なんとなく手元に置きたい。気取りやの男の子なら、素敵な女の子を家に呼ぶときにこういうのを流すといい。という感じです。

この作品が、ひとつの頂点だな、と思いました。