厳しく孤独な自然と、あやしい天井桟敷と、濃い人間関係と、強烈な色彩。
いろいろなものをなまなましく感じて、ミックスしたら、体液の匂いが立ちのぼってくるような映画ができたのでした。
現代の試写室にいる「私」たちの場面は、一瞬ほっとするけど、哲学的命題について考え始めるのが、(せっかく感性の世界に浸っていたのに)面倒な現実に引き戻されて不快(←映画の狙い通りかな)。
青森って3日くらいしか行ったことがない(青森県立美術館の寺山部屋は見たけど)ので、こういう連想を起こすファクターがあったとはとうてい気づかなかったんだけど、どうなんだろう、みんなは。恐山まで行けば、そのあやしさに魅了されて、こんな夢を私も見るんでしょうか。どういうイマジネーションなんだろう、こんな映画を作るなんて。じつに不可思議でとても興味深い映画でした。
ひな壇が川を下って流れてきたときは、笑ってしまった。(笑うところですよね?などとわざと言ってみる)
三上寛が長髪だった!