映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ダニエル・アルフレッドソン監督「ミレニアム2 火と戯れる女」498本目

面白かった。
ダニエル・クレイグの「ドラゴンタトゥー」、「ミレニアム1」と堪能し、続いて見たのがこれです。

極端なバイオレンスや、極端な異常者の犯罪、残酷かつ無意味な大量殺人、といったショッキングなものに安易に頼ることがないのが良い。家族の血のつながりや、複雑な生い立ちによって生まれた個性、といった設定が、見ているうちに納得できる、見事なストーリー運びです。

ミレニアム2作目は1作目の完全な続きで、リスベットの父親との確執や過去の陵辱に対する復讐…というほど湿っぽくも感情的でもないから、報復?の映画。

北欧の役者さんや彼らの生活感の微妙なめずらしさも、この映画の魅力です。