映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ダニエル・アルフレッドソン監督「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」503本目

3部作のスウェーデン本国版、完結作。
リスベットが、やっと長年の囚われの状態から解放されます。
ストーリーとしては、2作目と3作目は長い作品の前後編といえるくらいつながってます。
1作目は独立したミステリー。2作目はソ連のスパイの事件とリスベットとの関わりが暴かれていき、3作目はリスベットの呪縛を解くことだけを中心としたストーリー。
つまり、全部で3作あるんじゃなくて、3つで1つの作品…だから「3部作」って呼ばれてるんですね。

見てる方は、だんだんこの謎の女の子への興味が高まっていくので、欲しいものを少しずつ与えられていく快感があります。
主人公が少女のように小柄な女性なので、ただもんじゃないとはいえ、弱々しく見えてついつい、彼女に共感、肩入れしてしまいますね。
ハッキングして手に入れた証拠ばかりで、およそ裁判資料として適法に使えるものがあると思えなかったりしますが、そこはまあ。

とても見応えのある三部作でした。この役者さんたち、気になるなー。別の作品も見てみたいです。