映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジョン・ウー監督「男たちの挽歌」534本目

カンフー映画に比べればノワールかもしれないけど、昔の日本の娯楽ヤクザ映画みたいで楽しいよ。
仁義なき戦い」の、仲間。(なんか、戦闘シーンの音楽の使い方が、同系統な感じ)

チョウ・ユンファのちょっといかつい顔構え、レスリー・チャンの優しい美青年っぷり、根津甚八石橋正次を思わせる風貌のティ・ロン。筆圧の強い少女マンガみたいで、濃さが素敵。どんな銃撃戦にあっても彼らは死にません!
ヒロインは早見優ふう。1986年、そんな時代でした。

最近よくある、”みんなちょっと病んでて、どっちがいいとか悪いとかわからない”映画と違って、家族愛vsどん欲、みたいなスカッとするシンプルな設定が、またいい。ラストシーンなんて、スポ根アニメみたいにサワヤカだったよ!

こういう映画がすーっと入ってくるのは、私が70〜80年代の女だからなのかもしれません。
「太陽に吠えろ!」みたいで、初見なのに懐かしい作品でした。