映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ルイ・マル監督「さよなら子供たち」543本目

「五月のミル」も「死刑台のエレベーター」も好きだけど、この映画はあまり充分にあじわえなかったかも。

最初に母との別れを惜しむ場面で、「母親が見えなくなったら舌を出してイタズラを始めるのでは」などと疑ってしまった私の心は黒くてすみません。…でも「地下鉄のザジ」ならそうなるよね??

一人一人は可愛いし、厳格なだけに見える教師や牧師たちにも個性と人情があるんだろうと思うけど、どうもこの寄宿学校っていう設定がつまらなくて、途中かなりだらけてしまいました。レストランに行ったりチャップリンの映画を見たりするあたりから、やっとすこしこの世界に入れました。