映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

リドリー・スコット監督「ブレードランナー」569本目

やっと見ました。
ブレードランナー的」という言葉をこの30年の間に何十回聞いたことか。
日本で始まったばかりの頃のMTVのIDが、みんなこんな感じだったような。
ビデオゲームの「クーロンズゲート」みたいな。大友克洋のマンガみたいな。
たいがい、この映画より後だもんな。

とにかく絵の完成度、世界観の一貫性が素晴らしいですね。
正直、ストーリーなんてどうでもいい。音を消して映像だけ流して、好きな音楽でも流していたい。という感じです。

歌舞伎町の猥雑さに美しさを見る鋭さのある監督だから、SFでも、未来でも、退廃の美を描けるんだな。そういう傾向ってアメリカでなくヨーロッパの監督っぽいと思ったら、リドリー・スコットも生まれ育ちはイギリスでした。

ハリソンフォードが、はまり役なのか?浮いてるのか?…彼は陽の当たらない町で暮らしてる人には見えません。あえて、下水道のような町に太陽を持ち込もうとしたのかもしれないけど、演じてて違和感あっただろうな、役者自身は。

借りたDVDには3バージョン入ってるので、一通り見てみようと思います。