映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジョージ・スティーヴンス監督「ジャイアンツ」573本目

なるほど。200分と長い映画だけど、テキサスを背負って立つ若者たちがどう年を取っていくかというところが見所なんだな。
最初は、美人で勝ち気な娘や恰幅のいい青年実業家が出てくる、ホームドラマかな?と思ったので、それにしては筋にあまり盛り上がりがないなーと思って見てました。

でも最後はなんだか感動してしまった。それは、エリザベス・テイラーロック・ハドソンジェームズ・ディーンらの年をとっていく演技がとても良いからかもしれません。メイクも、60年近く前なのに見事です。
女性たちのおおらかさや強さも素晴らしいけど、男たちの想いの強さも素敵。
老人になっても飲んだくれて自分の店で醜態をさらしたり、地方名士なのにデリの店主を殴ったり、というテキサスの男たちが、可愛く思えてきます。

そんな男たちのテキサスの大河ドラマでした。