映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

羽仁進監督「初恋・地獄篇」600本目

「初恋シリーズ」ということで、この映画と「初恋のきた道」をダブル借りしてみた。
地獄と天国。

これは1968年作品。
実験的作品というより、実験そのものというか、映画業界の外の人が撮った芸術ってかんじ。大衆の楽しむ「映画」とはいえない。
ヌードダンサー役の石井くに子の健康的な可愛さが良いです。体つきも健康的でちっともエロくはない。相手役の、ウツウツとした青年は、ウツウツとしてるだけじゃなくて、棒読みでちょっと退屈だな…。この男の子、その後何ものになったんだろう。

1968年という時代やその人々には、この映画の刺激が必要だったんだろうけど、「あたまでっかち」な感じを、どうしても受けてしまうのでした。