この監督ってほんとに硬派だなぁ。
甘さはないけど、厳しい状況のなかで戦う人たちの熱さはすごく伝わる。
この映画、見るほうも辛いけど、肉親をこの事件で失った人が監督をするのってどれほど苦しいだろう。この国の人たちがこの映画を作ったことの痛みと苦しみが想像もできない。
この人の映画のクールな美しさは、胸に抱いた怒りと悲しみがもたらすものなのかな。
土をかけられて一瞬ふるえるように動いた指。“まだ生きてるのに”。
どんなに悲惨なことをされても、心を鎮めてここまでのものを徹底的に作り上げることをして、やっと、それ以外の人たちに届くものがあるのかもしれません。
この映画が上映できて、今もこうやって見ることができてよかったと思います。