映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ケン・ヒューズ監督「チキ・チキ・バン・バン」611本目

かの有名なチキチキバンバンの元ネタ。クリスマスにふさわしい、楽しく温かい作品でした。
なんと原作は007シリーズのイアン・フレミング!そして脚本は、ブラックでぴりっと皮肉のきいた短編で有名なロアルド・ダール

中心になるのは、貧しい発明家の父と、無邪気でかわいい子どもたちと、富豪の令嬢。
映画は2時間半もあって、テレビドラマなら1クールいけそうなくらい、ナゾの外国に連れ去られたり、車が空を飛んだり水上を走ったりと、冒険は多岐にわたります。車が突然変身するのは、ちょっと唐突かな?

夢いっぱいの父と素直な子どもたち、令嬢と父との不器用なやりとりが、とても良かったです。
(以下、記憶をたどって)父「生意気な女だ」子どもたち「でもいい人だよ」「それに美人だ」父「確かにそうだ」  とか。

イギリスのコメディらしい、「お堅くてせっかちで高圧的だけど、抜けてておかしな官僚」「ナゾの外国人」がたくさん出てきて大騒ぎ、というのも楽しかった。
名画、ではないのかもしれないけど、この作品大好きです。