映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

アルフレッド・ヒッチコック監督「マーニー」638本目

ヒッチコック1964年の作品。
サイコ、鳥、その次がこれ、という円熟期です。
体にぴったりのスーツを着こなしたティッピ・ヘドレンの、レモンイエローの可愛いハンドバッグに、ゴールドのパスケースと白い皮のお財布と一緒に、札束がどっさり入っているという冒頭にシビレます。

ショーン・コネリー演じる社長が、お金も人生もかけて彼女を守り抜こうとする愛の大きさが、すてき。
面白く最後まで見てしまうけど、結末があんまり意外じゃなくて、ネタバレしたと思ったらあっという間に終わってしまうのが、ちょっとあっけない。

息をもつかせぬ恐怖!大どんでん返し!みたいなのをつい期待してしまって。
だからこの映画は、ほかと比べるとそれほど語られないのかな…と思いました。