映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

アルフォンソ・キュアロン監督「ゼロ・グラビティ」661本目

これほどものすごい作品だと思ってませんでした。
本当にびっくりした。
どうやって撮ったんだろう??と思わずつぶやいてしまう、まるで宇宙ロケしたかのようなリアリティ。

ボリューム的には、いまや小品と言っていいくらいの91分。
おそろしく密度の濃い91分間です。まばたきもできない。サンドラ・ブロックと一緒に、シアターいっぱいの観客が、息を詰めてる気配がはりつめる。

音と重力のない宇宙空間で、反動もなしに動く人や機体の動きを表現するのに、3Dってぴったりですね。
サンドラ・ブロックジョージ・クルーニーも素晴らしい。でも、この映像世界を根気づよく作り続けた、妥協を許さなかった、監督がやっぱり偉い!と思います。
だいぶ遅くなったけど、ロードショー時に3Dシアターで見られて本当によかったです。作品としての完成度でも、映像技術でも、語り継がれる作品になるはず。