映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

リドリー・スコット 監督「グラディエーター」675本目

最近「スパルタカス」を見たので、そのリメイクかと思ったほど似てるけど、どこにもそうは書いてないみたい。

スパルタカスにしろ、グラディエーターにしろ、間もなく王になるところまで上り詰めた者が奴隷に身を落として殺し合いをさせられるなんて。リストラとか降格とか、部下が自分より年下とか、そんなことどーでもよく思えてきます、よね?

古代ローマの人たちの残酷さにも驚きますが、人間が本質的にまったく変わってしまうとも思えないので、そういう部分が今の人たちにもあるってことなのかな。

しっかり歴史を感じさせる(史実に忠実なんだろうという印象)のに、近未来SFと同じように共感して楽しめるというのは、監督の力なんでしょうね。「名作」なのかどうかはわからないけど、面白い映画でした。