1962年の作品。
この年号がどういう意味を持つかというと、仲代達矢、三國連太郎、丹波哲郎が若くて精悍だ。
にしては貫禄があって、今も/つい最近まで活躍していた人の50年前にしては成熟している、と感じます。
時代物だし切ったはったの場面もあるけど、「羅生門」みたいにミステリアスでスリリング、冒頭からぐんぐんストーリーに引き込まれます。最後の最後まで燃えたぎる怒りや恨みを抑えて”敵”に挑む主役の役どころと同様、映画全体も観客の激情をあおることなく、丁寧に落ち着いてひとつひとつの場面を重ねていきます。
とっても大人な映画だな、と思います。非常に面白かったです。
で、これって「さや侍」のパロディ元?などと思ったりもしました。映画のかなりの場面を、切腹を迫られる白砂が占めているあたり。