映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ラディスラオ・バホダ 監督「汚れなき悪戯」703本目

強烈に宗教的な作品、という印象です。
見るのは2回目なんだけど、1回目のときは感想が書けませんでした。フェリーニの「道」を見たときと感触が近く見えて、大人の意図が強すぎて5歳の子どもの世界にどうしても入っていけないのです。大人たちの争い、大人たちの宗教が前提となって、大人から見た純真な子ども像(天使像?)を無理に子どもに押し付けているようで。ビクトルエリセ「ミツバチのささやき」も最初は入っていけなかったのですが、2回見たら叙情が伝わってきて少し中に入れた気がしました。この映画の世界には、残念ながらまだ入れてないみたいです。