映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ウェイン・ワン 監督「スモーク」723本目

1995年作品。

この映画、何度も見ようとしたんだけど、全然意味が分からなくて、最後まで見られなかった。
なぜかというと、飛行機の中だったから。字幕も吹き替えもなしの英語のままだったから。
面と向かって話す分には、もう少しコミュニケーションが取れるのに、映画ってどうしてこう全然わからないんでしょうね。機内のノイズもけっこうすごいとはいえ。

というわけで、DVDをレンタルしてやっと最後まで見ました。
思っていたのと全然違いました。「フレンチコネクション」みたいな強面な映画かと思ってたのに、ほんわかと温かい、むしろ「かもめ食堂」とかの仲間のような映画でした。

ウィリアム・ハートハーヴェイ・カイテルの人間味がいいですね。こういう人たちの住む町に私も住みたい。
起承転結もオチもないけど、人生ってそんなもんだ。

あと、ひとつ気づいたこと。当たり前のことだけど、どんなショボいレストランの一角にいても、目の前の人と最高のおしゃべりをしていれば、そこは最高にカッコいい場所になる。そこがニューヨークだからじゃない。
つまり、映画の登場人物のひとりとして、ステキな人とステキなトークをして暮らそうじゃないか、ということだな。