映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

テリー・ギリアム 監督「フィッシャー・キング」777本目

けっこう古い作品なんだな。20年以上も前。
人の痛みってほんとうに深くてとっても難しいものだな。どうやってこんな作品を締めくくるんだろう、と思っていたら、優しく包んでくれた。ありがとう。

みんな裸で生まれてきて、子どものときは自由だ。幸せは人とのつながりや温かいふれあいで生まれてくるものなのに、どうして大人の間は物とか地位とかをあんなに真剣に追い求めてしまうんだろう。そういうふうに生まれついてるんだ。人間って変だ。。。でもそういうものなんだと思う。

テリー・ギリアムなのか、キリスト教的なものにすごく固執しつつ茶化してばかりいるのは。
モンティパイソンのギャグには何割も、ローマカソリックネタが出てくるし、映画もそんなのが本当に多い。
ヨーロッパはそうなのかと思うと、テリーギリアムはアメリカ人だし。ふしぎ。

ロビンウィリアムズのイカレた演技がいい。ジェフブリッジスの、スターオーラがそれほどでもない感じもいい。リディアとアンの二人もいい。不思議ちゃんでもイケイケでも、率直なら仲良くなれる。

いいお話だったなぁ。悪いひとにも、少しはやさしくできるかも、という気持ちになりました。