映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

テリー・ギリアム監督「バンデットQ」779本目

結末がどうであろうと、これは子どもが見て楽しむハチャメチャな冒険物語、だと思います。

事前に解説を見たら、結末が問題視されたと書いてあったので、事故か病気でこん睡状態に陥った子どもの夢オチだったらどうしようと思ってたら、違っててほっとしました。
でも・・・この子の大好きな中世の騎士とかが出てくるあたり、いかにもこの子の心象世界でという感じで、たまたまにしては都合が良すぎるんだけど、夢オチじゃないのね?本当に違うのね?

惑星ソラリス」のような時空トラベラーなんだけど、こびとたちがチャーミングで、悪い奴がけっこう残酷で、まさに子どもが狂喜しそうな仕立て。モンティパイソンの、気取った紳士が最後に天から降ってきた足に踏み潰されてグシャ、と同じ世界。

その後の「Dr.パルナサスの鏡」は豪華でわくわくしたけど、好き嫌いで言うと、あっちは特に好きではなくて、こっちは好き、という感じです。
しかし今のところ、最高傑作はやっぱり「未来世紀ブラジル」だな。