映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ロマン・ポランスキー監督「フランティック」786本目

ポランスキーがハリソンフォードを主役にした映画かぁ。
クライムサスペンスとしては、チャイナタウンの方がずっと上と思えるので、チャイナタウンの10年以上あとでこの作品というのは、ちょっと物足りないです。ハリソンフォードとの相性もあるのかな?

出張に妻を連れて行った男がスーツケースを取り違えられるという、見ている人にも当てはまりそうなシチュエーションなので、ヒッチコックでいうジェームス・スチュワートのような普通っぽい人が演じた方がよかった気もする。監督としては、インディジョーンズばりのアクションシーンが多いので、野性味を秘めた普通の人というつもりで狙ったのかな?

監督特有の、暗い穴に引き込まれそうなぞっとする感じが薄い作品でもありました。