映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ワリス・フセイン 監督「小さな恋のメロディ」789本目

かの有名な作品。マーク・レスタートレイシー・ハイドジャック・ワイルド、この3人がとてつもなく魅力的でした。子供時代の曇りのない心、果てしなく広がる夢、なんてものに想いを馳せました。

単なる美少年美少女というより、思っていたより3人3様で、個性が強いのもいい。生意気でちっともいい子じゃないのがいい。中産階級の子と、それより下層の家の子が本気で恋をするのもいい。みんな、子供のころにできなかったことをこの子達がやってしまうのが、なつかしくもあり、憧れてしまう部分もあるのでしょう。

ちゃんと見て初めて知ったのが、この映画が世界じゅうで日本でしかヒットしなかった、そして日本でだけ今も非常に親しまれていること、それからまさかの監督がインド人ということ。この映画の破天荒な楽しさは、じつはボリウッドの流れ!??
それにしても、他の国で全然受けないのはなぜだろう。今見ても日本の人しか受けないのかな。
短めだし、少年少女時代のごく短い時期を切り取った小品だけど、永遠にキラキラと輝いていくだろうと私は感じました。