暗闇の深さって本当にこのくらいなんだろうか。
原作なのか、映画のつくりなのかわからないけど、友達を死なせてしまったり、リストカットを重ねたりした子たちが、本当の光を見つけるのって、時間もプロセスも、もっと複雑なんじゃないか、一進一退なんじゃないのか、という気がします。
治りかけて振り返って、やっぱり抜け出すことなんかできないんじゃないかと思って、諦めて自虐的になって…。
前半、痛みを持つに至る部分は共感できるんだけど、痛みが消えていくプロセスがどうも安易に思えてしまう。本当の痛みのかりそめの解決、という感じのする映画でした。
それにしても、榮倉奈々って明るいのに影のある役が本当にうまい。岡田将生もいろいろな役がちゃんとはまるし、松坂桃李の悪役もうまかった。若いいい俳優さんがたくさんいて頼もしいなあ。