映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジョナサン・デイトン 監督「ルビー・スパークス」811本目

まず、この映画と「her」を二本立てにしたギンレイホールのセンスに脱帽。
そうでもなければ見なかったと思う。あまり面白くないラブコメかな、くらいに思っていたから。

ルビーちゃんの普通っぽさがいいなぁ、可愛いけど美人すぎなくてリアル、と思ったら、そもそも彼女が映画の発案者で脚本家でプロデューサーだったのね。すごいわ。そして、それにくらべるといかにもな役どころのカルヴィンは、実生活でルビー=ゾーイ・カザン の彼氏なのね。二人の演技の普通さに、なるほどです。

ストーリーは実際、人に説明しようとするとじつに他愛ないんだけど、彼と彼女と周囲の人たちを見ていると、いい気分になれます。役者さんやスタッフや、いろいろなものがうまく化学変化して融合して映画ができてるわけですね。

意外にいい映画でした。私は好きです。