映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジョナサン・カプラン監督「告発の行方」865本目

パブの奥のゲームコーナーで、お酒+マリファナで酔っ払って調子に乗った男たちが、何かのはずみでセクシーな女の子を押し倒してしまい、周囲を巻き込んで興奮の渦が起こる…。

男たちはハイになって、彼女をいたぶることが楽しくて仕方がない。
レイプは性的ないじめで、どこの世界にもある弱いものいじめと本質は同じなんだろうと思う。

この映画は、やる者たちの愉快さと、やられる者の苦痛を、両方ともきちんと描いていて誠実です。罪の意識がなければ罰せられない、なんてことはないってこと。「彼女にもやられる隙があった」けど、そうだったら罰せられないというのは違うんだ。

しかし、こんな映画に出たら男性恐怖症になってしまいそうだ。