映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ウディ・アレン監督「マンハッタン殺人ミステリー」866本目

1993年の作品。
ウディ・アレンダイアン・キートンが夫婦。「アニー・ホール」からそんなに経ってないのかと思ったら、あっちが1977年だから16年も後だ。アレンはともかく、ダイアン・キートン全然変わりませんね。探偵ごっこに異常にのめりこむ女性になりきっています。

夫婦の共通の友人テッドと、よく単独で出かける。そのときに「ドレスにネクタイなんて珍しい」と言われて「パンツスーツにネクタイでは、男っぽくなりすぎるでしょ」のようなことを答える場面があります。これ素かな、と思うくらい、ダイアン・キートンらしい一言。おっとりと優しく母性的な風貌と、裏腹な少年みたいな行動力。いつ見てもステキだなぁと思います。

ストーリーは、いつもの神経症的マンハッタン風景なんだけど、やっぱり面白かった。
ミステリーとしては、もちろん、全然本格的ではないのですが。