映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

宮崎駿監督「崖の上のポニョ」872本目

そうか、これは幸せな人魚姫(金魚姫?)の物語なんだな。

いつもの、ちいさくて元気な女の子。今回もかわいかった。あえて美形じゃないんだけど、愛嬌のちいさなカタマリだ。登場する大人たちは、しゃべる金魚やサカナニンゲンを見ても驚かない。これ、ジブリ映画のなかの”よい大人”に絶対必須ポイント。この映画はいい人ばかりで、幸せな安心した気持ちで見られます。

映像は、色彩の明るさと美しさに圧倒されます。うちのテレビってこんなに色がきれいだっけ?

声優でなく顔出しを主にやっている役者さんたちがたくさん起用されてますが、パパ役の長島一茂と、フジモト役の所ジョージ、グランマンマーレの天海祐希はとても良いです。ママ役の山口智子はすこしだけ違う気がする。山口智子は笑顔で笑ってる声を出してるイメージなのに、ママはまったく笑わないから。

これほどのヒットになった作品って感じがしないくらい、こじんまりと幸せな映画でした。