映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

アントン・コービン 監督「誰よりも狙われた男」875本目

フィリップ・シーモア・ホフマンは、コロンボみたいな性格刑事で、もし生きてたらシリーズ化できたんじゃないかと思うような味があります。しかし顔色が白すぎて、睡眠時無呼吸症候群とか心配になってしまう感じ。

とても見ごたえのある映画だったけど、イスラム圏に関連して起こるテロに対するアメリカの対応を批判する結論で終わっていることと、尊敬されている教授がじつはやっぱりテロ組織を支援していたことと、全然関係ない若者が結局全然救われないことが、ずっと気になる。実際どうなんだろう。

紛争のある地域で、紛争当事者として生まれるってことは、諦めにつながるんだろうか。
なんともいえない気持ちです。