映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

高畑勲監督「かぐや姫の物語」894本目

かぐや姫の物語が体に染み付いてる人が見ないと、なにも伝わらない映画だと思う。

大人の女性の結婚、生きること、愛と性、というものを真っ向から描くには、ジブリというところは純粋培養すぎる。バカにする人も多いけど、アナ雪はそこをわかった大人の女性たちが自分で作った映画だと思う。

月からお釈迦様と天女がわざわざ迎えに来る、なんてのもすごくつまらない。大仏のような人が月にいる?仏教徒月と何の関係が?を置いといても、なんで大仏が娘の迎えにまで来るんだろう。彼女の母か父?

絵はきれいだし、ジブリの映画にしては珍しく声優でない俳優さんの声がみんな合っていると思ったけど、なんとなく、これは大人の女性が本気で見る映画ではないと思いました。ふつうにお伽話のままにしてほしかった。