映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

斎藤武市 監督「ザ・スパイダースのゴーゴー向う見ず作戦」1009本目

1967年作品。
先日見た「大進撃」(1968年)のほうが洗練されてたけど、これも賑やかで楽しい。
寅さんみたいなホームドラマっぽい雰囲気もあるなぁ。
マチャアキ女子プロレスラーと対決する場面があったりして、ギャグ色が強いですね。
この映画のヒロインは松原智恵子。今も美しいけど、この頃はほんとうに可憐で妖精みたい!
相手役の山内賢も、うぶで可愛いです。好感度高し。

劇中曲がThe WhoのSummertime Bluesに似てる〜。Summertime Bluesが入ってるLive at Leedsが出た1970年よりこの映画は前だけど、ドラムがまったくキース・ムーンなので、おそらくどこかで聴いて影響を受けたんじゃないかな〜。ムッシュあたりが。
今気づいたのですが、この映画も「大進撃」のほうも、脚本に倉本聰が名を連ねています。
さらに今更いうと、堺正章かまやつひろしだけじゃなくて、井上尭之やら大野克夫田辺エージェンシーの社長もいたという、実力はスーパーバンドだったんですよね。グループサウンズって、(さすがにリアルタイムじゃないですよ!)本当にすごい音楽をやってたのは鈴木ヒロミツがいたモップスくらいだ、というような話がまかり通ってた時期があったけど、あれは黒っぽいカッコよさで、スパイダースはモッズ系の私好みのサウンドだったと思えてきました。映画を見て昔のアルバムを買うってのも面白いかも。