映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

クリント・イーストウッド監督「ミリオンダラー・ベイビー」1037本目

ちきしょう、この往年の名俳優、いい映画を撮るじゃないか。
長い人生の中で、死ぬ瞬間はとても短い。生のあいだをどう生きるかが問題で、生が終わったら死ぬのだ。
科学の力で生と死の間が引き伸ばされてしまって、うまく死ねない人が増えてる。
貧しくて生ききれてなかった彼女が自分の生命の光を輝かせることができて、よかった。
切なくて胸が苦しくなるけど、やっと動けない身体から抜け出した彼女の魂は、笑いながら上っていくんじゃないかなーと思いました。